【下顎総義歯吸着】を詳しく学びたい方へ

歯科技工において、下顎義歯を吸着させることは難しいとされています。しかし、やり方さえしっかりと学べば、治療の場面でも下顎義歯の吸着をこなせるようになります。

「下顎義歯の吸着について詳しく学びたい」
「難しい症例でも対応できるテクニックを身につけたい」

そう思っている方におすすめなのが「下顎総義歯吸着テクニック ザ・プロフェッショナル-ClassI/II/IIIの臨床と技工、そしてエステティック-」です。

今回は、下顎総義歯吸着について詳しく学びたい方に向けて「下顎総義歯吸着テクニック」という書籍を紹介していきます。

監修・著者について

監修・著者は阿部二郎が務めており、他にも岩城謙二、須藤哲也、小久保京子も著者として携わっています。

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阿部二郎
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岩城謙二
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須藤哲也
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小久保京子
「下顎総義歯吸着テクニック」の監修・著者を務めている阿部二郎は、阿部歯科医院の院長です。現在は東北大学の臨床教授、モリタ下顎総義歯吸着セミナーの講師も務めています。

他の著者の岩城謙二、須藤哲也、小久保京子は歯科技工士で、BPSテクニカルインストラクターでもあります。

本の概要

この本は、下顎総義歯吸着の基本と、難症例における対処法について詳細に書かれた歯科技工の本です。

阿部二郎は前著「4-STEPで完成 下顎吸着義歯とBPSパーフェクトマニュアル」にて、BPS(Bio-functional Prosthetic System)という総義歯製作システムをベースとした、下顎吸着総義歯の製作方法を解説した本を出版しています。

そのため「4STEP」には、下顎吸着総義歯の基本的な事項がメインに書かれています。

4STEP」と比べると「下顎総義歯吸着テクニック」は、下顎総義歯吸着の応用について、または実践的なことについて詳細に書かれた本と言えます。

もし下顎総義歯吸着の応用的な部分、実践的な部分を学びたいのであれば「下顎総義歯吸着テクニック」はおすすめです。

理想は「4STEP」で基本的な事項を押さえてから「下顎総義歯吸着テクニック」を読むのが理想ですが、いきなり後の本を読んでも構いません。

むしろ実際の治療ではイレギュラーなケースにあたることもありますし、そのようなときでも柔軟な対応が求められます。実践力を身につけたいのであれば「下顎総義歯吸着テクニック」を読みましょう。

本の構成

「下顎総義歯吸着テクニック」の構成は以下の通りです。

■Part1 序論
■Part2 すべては、簡単な口腔診査から始まる
■Part3 総義歯治療成功の鉄則
■Part4 臨床実践1 簡単症例・ClassIで良好な顎堤と安定した下顎位をもつ症例
■Part5 臨床実践2 上下顎難症例・ClassII-division2で上顎フラビーガム&高度の下顎顎堤吸収をもつ症例
■Part6 ClassII-division1の義歯製作方法
■Part7 顎機能障害をともなったClassIIIの義歯製作方法

本書のおすすめポイント

「下顎総義歯吸着テクニック」のおすすめポイントを紹介していきます。

ポイント1. 難症例の対応法について詳細に説明

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「下顎総義歯吸着テクニック」には、難症例の対応法が詳細に書かれています。

具体的には、ClassI、ClassII-division2の症例での治療法、Class2-division、ClassIIIでの義歯製作方法について書かれています。ページの割合で言えば、約7割は難症例での義歯製作方法についての解説です。

症例によって、印象のとり方などは異なってきます。「下顎総義歯吸着テクニック」を読めば、症例に応じた印象のとり方、義歯製作方法を身につけることができます。

ポイント2. 豊富な写真でわかりやすい解説

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「下顎総義歯吸着テクニック」には、写真が多く使われています。特に、印象の採得方法や人工歯配列の部分には1ページあたりに10枚前後の写真が使われています。

印象の採得や人工歯配列は、症例によって方法がかなり異なるので難しいです。しかし、写真が多めに使われていれば、理解がしやすいですし、実際に義歯製作をするときも方法を思い出しやすいでしょう。

下顎義歯の知識に不安がある方でも「下顎総義歯吸着テクニック」を読めば、写真のおかげで下顎義歯に関する理解が深まることでしょう。

ポイント3. ページ数が少なめでサクサク読める

「下顎総義歯吸着テクニック」は、歯科技工の専門書ではありますが、ページ数は186ページと少なめです。

そのおかげで、日々の業務が忙しくて勉強に時間が割けない方でも、短期間で読むことができます。

また、専門用語が多めに使われている箇所もありますが、基本的には平易な言葉で書かれています。難しいとされる下顎義歯の吸着を手軽に学べるのは、嬉しいですよね。

ポイント4. 基礎知識もおさらいできる

「下顎総義歯吸着テクニック」は、序盤の方で義歯治療の基本的な事柄が述べられています。

そのため、下顎義歯の吸着に苦手意識がある方でも、安心して読み進めることができます。

基本的な事柄をマスターした上で、下顎総義歯の吸着テクニックを学んでいきましょう。

下顎総義歯吸着テクニックを学ぼう!

今回は「下顎総義歯吸着テクニック」という歯科技工の書籍を紹介しました。

この本は読みやすい作りになっているので、歯科技工の仕事に携わっている人のみならず、歯科技工を学んでいる学生にもおすすめな本です。

ぜひ購入してみてはいかがでしょうか?

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